時間と空間、動きを超え、死者とコミュニケーションするには

Thrive Globalが公開した私の新しい記事:How to Rise Above Time, Space and Motion and Communicate With the Dead”(英語)

カバラの知恵によれば、私たちが自然や自然の法則にならって成長し、より高度な人間の状態を目指すならば、このような科学技術による方法は必要ありません。狭く限られた人間の脳が想像できる、科学技術的な手法によるどんなものよりも、完成された現実を経験することになります。

AIテクノロジーは、死者とのコミュニケーションを手助けする方向へ行きつつあります。ヒア・アフター(HereAfter)が、愛する人が亡くなった後も、会話を続けられるAI学習の提供を開始。愛する人の思い出ばなしで我慢するのではなく、AIテクノロジーに人の話し方、振る舞い方を学習させることを提供しています。

そうはいってもこれは、人々や世界、自然に対する態度といった面で、内面的な進歩のない方法であり、私たちが押し進めている科学技術の一例です。 私たちがもっと精神的、感情的に進歩すれば、亡くなった愛する人たちとコミュニケーションをとるというニーズは、単に子どもっぽく、人生の目的のなさから生じているように映るでしょう。

人々が温かさやサポート、守られる感覚を求めていること、この技術がそういった感覚の提供に役立つことは理解できます。しかし、そのような取り組みは人間の前向きな発展に、何も貢献しません。 精神に作用するドラッグをすぐに入手できるというような、今日の傾向と違いがありません。それは、落ち着いた泡の内に私たちを閉じ込めていきます。

全般的に、社会に人生の目的がないのです。かつて私たちの目の前で、努力に値する崇高な目標として光を放っていたものは、消えてしまいました。目標が欠如した中で、ドラッグなどの合法化と共にある開発。その線上にあるもののように、私には見えます。それらは、つかの間の代替品として現れているのです。

死者とコミュニケーションするための技術は必要ない

カバラの知恵によれば、私たちが自然やその法則にならって成長し、より高度な人間の状態を目指すならば、このような科学技術による方法は必要ありません。狭く限られた人間の脳が想像できる、科学技術的な手法によるどんなものよりも、完成された現実を経験することになります。

カバリストとは誰のことでしょうか?  カバリストとは、時間や空間、動きを超えて、相互に結びついた現実の知覚と感覚を獲得した人々です。時間や空間、動きを超えて上昇するため、身体的・物理的にコンタクトするしないにかかわらず、カバリストどうしや、少し昔の人・遠い昔の人ともコミュニケーションが可能です。

想像力や幻想力、神秘的能力、予言的能力。そのどれでもありません。それは、カバラの方法論で獲得できるとても現実的な能力です。

私たちの知覚と感覚の中で、時間や空間、動きを超えて上昇することにより、私たちは自然の始まりと終わりへアクセスします。すると、これまでに生きていたどんな人でも、その人たちが何をどのように考え、感じていたかを知れる衣をつけられます。それにより、その人たちから直接学び、そのアドバイスを役立てられるのです。

これは、カバリストのイェフダ・アシュラグの記事「スピリチュアリティとは決して失われることのないものと言われる」で述べられていることと同様です。

「そこから、我々の賢者たちによるトーラーの詩の解釈が広げられる。彼らは、これはアブラハムがイサクに言ったことであり、他にも賢者たちによる同様の言葉があると言っている。おそらく彼らは、詩の中で説明され語られていることを話しているのだろう。
ここで疑問が生じる。『人が誰かに言ったことを、彼らはどうやって知ったのか?』しかし、アブラハム(または同様の誰か)がいた段階に到達した人々は、そのことによって、アブラハムが見て知ったものを、彼らも見て知ることになるのだ。
このため、彼らはアブラハムが言ったことがわかる。そして我々の賢者たちがトーラーの詩を解釈して話したすべての言葉も、同様にわかる。それは、スピリチュアリティにおける各段階は現実であり、彼らもまたその段階を獲得したからである。誰もがその同じ現実を見る。英国のロンドンという都市に来る誰もが、都市にあるものを見て、都市で話されていることを知るように」

カバラを使って時間、空間、動きを超えて上昇する方法

私たちはそれぞれ、生まれ持った利己的な性質に基づき、主観的な個々人の知覚という狭い枠組みの内で、時間や空間、動きを感じています。カバラの知恵は、他者への愛を育むことによって、現実に対する私たちの利己的な知覚からどのように上っていくか、というメソッドです。そうすることで、すべてのもの、すべての人が一つにつながる、永遠なる完成された現実を明かします。

その方法で現実に到達することは、自然が持つ知覚の獲得を意味します。フィルターのない、壊れていない知覚です。私たちは、自然にある愛と授与の力がどのようなものかを感じるようになります。それは絶えず、現実の各部のすべてを、たった一つの全体なるものへつなげようと働きかけます。私たちは、人生へのアプローチを自然の法則と機能に合わせていくのです。

この相互接続された現実への到達から、私たちはこれまでに生存した各個人の欲求や思考にアクセスできるようになります。これは、目下のところ検索エンジンを使用して、ヴァーチャル・クラウドから必要な情報を引き出す方法と比較できます。ただし、それは単なる検索クエリーよりもはるかに集約されています。私たちは、ソロモン王からヒトラー、存在すら知らなかった人々まで、あらゆるカテゴリーの人々の状態を文字通り装えるです。

もちろん、このたいへん喜ばしい能力は、他者や自然の利益のため、利己的な自己利益のひとかけらも付けることなしに、完全な利他によって使う人にだけ許可されます。それが、自然というものの状態です。だから、私たちは、現実へのそのような態度を獲得するよう、自我を超えて上昇するため、カバラの知恵を必要としているのです。

他者や自然との絶対的なつながりに、精巧な技術は必要ありません。カバラのメソッドに従って、「内なる作業」と呼ばれる、思考や欲求、意図へ取り組むだけで、まったく新しい広大な現実の知覚と感覚を養えるのです。

 

ラバシ

私のFacebookページ  Michael Laitman 10/3/19 より(英語)

思い悩み眠れずにいた、1978年のある寒い雨の夜のこと。私は、不意に自分がどこともなく車を走らせていることに気づくと、大きな標識が私の目に映りました。「ブネイ・ブラク*」という標識でした。そこへ入っていくと、通りに人気はありませんでした。「ハゾン・イシュ」ストリートの角で通行人に出くわし、私は尋ねました。「ここでは、どこで学べるんですか?」と。するとその人は私を見て、こう答えました。「この道の突き当たりまで行くと、そこに果樹園が見えます。その反対側です」

私はこうして、20世紀最大のカバリスト、バール・ハスラムの長男であり後継者である我が師、ラビ・バルーフ・シャローム・アシュラグ(ラバシ)と出会い、その時から、私の人生はまるで別の人生になったのです。

それから12年の間、私はラバシの個人助手および弟子として仕え、ラバシがカバラの知恵において知るすべてを吸収しました。毎日、ラバシは2階に閉じこもり、筆をしたためていました。そうやって、ラバシの深遠な記事が生まれたのです。そして、その記事が、今日の人に最も適したスピリチュアルな道を切り開き、すべての人のために道を整えました。ラバシ以前には、彼のように簡潔および実践的な手法で著した人はいませんでした。道に沿って子を導く父のように、ラバシは読者の手を取り、真の人生の意味を見つけるまで導いていきます。

「一度、私が愛の服を手に入れたら」と、ラバシはその有名な手紙『友の愛』の文末で、生徒たちに書いています。「愛の火花はすぐに私の中で輝き始める。心は友とつながり一緒になることを切望し始めた。私の目が友を見て、耳が友の声を聞き、口が友に話し、手が抱きしめ、足は友と一緒に輪になって、愛と喜びの中で踊るかのように……」(ラバシ)。

1991年にラバシが旅立った後、自分の目的を明らかにしたい、という欲求で心を燃やす人々が集まり始めました。 そして次第に、ブネイ・バルーフ「カバラ教育研究所」が形づくられていったのです。ブネイ・バルーフとは、カバリスト、バルーフ・アシュラグにちなんで名付けられました。 毎朝、私たちは『10個のセフィロトの研究』や『ゾハールの書』の解説書である『スラム(梯子)』といった、バール・ハスラムやラバシなど、カバリストの著作を研究しています。 我が師がその父から継いだカバラの知恵を私に与えたように、私たちは興味のある人なら誰にでも、このメソッドを分かち合っています。

本日**、この世代で最も偉大なる我が師、ラバシを亡くしてから28年目を迎えました。 私たちが彼の道を忠実にたどれることを、願っています。

*イスラエルテルアビブの東の中央地中海沿岸平原に位置する、超正統派ユダヤ教の中心地(訳注)

**10月3日(訳注)

ラバシとは誰か?

今日*、私たちの師であるカバリストのラビ・バルーフ・シャローム・アシュラグ、通称ラバシの命日を偲ぶにあたり、私たちは彼の思い出を掘り下げていくようなことはしません。命日に特別な重きは置きません。それは真実からほど遠いところにいる人々の慣習です。 私たちは単に自分たちの根源へよりつながり、より付着し、少なくとも近づくためのしるしとして、この日に関わります。

なぜでしょうか? それは、ラバシとは本当は誰なのか? ということです。ラバシとは、私たちに対する、ある特定範囲のクリエーター(創造主)の啓示です。

ラバシに関して、クリエーターに感謝します。「彼」(クリエーター)は私たちに使者を送り、それれによって、クリエーターに近づく機会を与えました。私たちを是正し、上層の力と同等の形態に適応させるためです。

つまり、ラバシとクリエーターに自分たちをどうつなげるか、ということです。

ラバシは、私たちとクリエーターの間に位置します。 私たちは、ラバシを通してすべてを、彼のスピリチュアル的上昇のすべてを受け取ります。各自は、その友と師を通して創られ、存在しています。しかしラバシは真実、システムとしての現れです。 そして、クリエーターとのつながりの形を私たちに明らかにします。それを通して、私たちは完全に自分自身を知り、真実に近づくのです。

何よりもまず、その絵を自分自身に描く必要があります。私たちは外側にあるもの、つまり人の習慣や行動を扱ってるのではない、ということです。 第一に、クリエーターがこの独特な方法で「彼」自身を明かした、私たちに対する「彼」特有の啓示を理解する必要があります。

そのため、ラバシに感謝すればするほど、クリエーターに近づきます。

「ラバシ」と呼ばれるこの特別なより高い力を通して、「彼」が私たちのために与えられた啓示の段階に感謝します。それは私たちにとって重要なものになっています。 それが、クリエーターに私たちを近づけ、つなげたのです。

今日この日に、私たちはこのトピックについて詳細に書かれている抜粋を読んでいきます。 そして、ラバシという形に自分自身をぴったり合わせるよう試みます。それは、ある程度、外面で明かされた後で、隠される、すなわち、離される、というものです。

さらに、離されても、浄化されても、どちらにしても私たちは自分で自分を浄化するために、自らを高めていく必要があります。そして、そのユニークなスピリチュアルな根とつながり、その中でより高い段階を見ます。より高い段階とそのような関係を築くことを経て、私たちはクリエーターへ向けてさらに前進できるのです。
*10月3日(訳注)

Based on the Lesson on the topic of “Memorial Day for Rav Baruch Shalom Halevi Ashlag (Rabash)” – Oct. 3, 2019

関連動画:
レッスントピック「ラビ・バルーフ・シャローム・ハレヴィ・アシュラグ(ラバシ)」、2019年10月3日

気候について、グレタのこと

私のFacebookページMichael Laitman9/27/19より(英語)

「あなたたちは空っぽの言葉で、私の夢と子ども時代を奪いました。でも、私は運が良い方です。人々は苦しみ、死にかけ、全生態系が崩壊しかけています。人類全体が絶滅しかけているのに、あなたたちが話すのはお金のことと、経済成長がずっと続くというおとぎ話だけ。よくもそんなことができますね!」グレタ・トゥンベリ

スウェーデンの環境活動家であるグレタ・トゥンベリは国連気候変動会議で、言葉に詰まることなく、率直で直接的、断固とした口調で演説しました。なおざりにされた気候危機に対する、若者の世界的抗議です。11歳でうつ病になり、話すのをやめ、アスペルガー症候群、強迫性障害(OCD)、場面緘黙症と診断されたこの少女は、現在16歳。放置された気候危機問題に対する、世界規模の若者の運動をリードしています。

グレタの声は、世界中の環境活動家の声になり、400万人以上の人々を世界中の街頭に駆り立てました。しかし、心を打つ純真さの背後で、多くの人がこの機会を自分が取り組んでいる問題を促進するために利用しています。これは私たちが住んでいる利己的な世界における、物事の仕組みのありようです。すべては利益に基づいて計算され、最終的に誰かが利益を得ます。また、世界の各首都の空っぽな広場で見られる、色とりどりのグレタのプラカードもその仕組みの一環です。

私は、彼女にも彼女の背後にいる人々にも、何も言うことはありません。個人的には、彼女が候補になっているノーベル平和賞を、彼女に与えたいと思います。人類の4分の1と彼女の緑の抗議から生まれた肯定的なメッセージ。それにより、ついに世界はここに深刻な問題があることに、同意し始めたのです。自然の力から逃れられないこと。地球温暖化は人間の意思の弱さの報いであること。気候危機の大部分は直接的にも間接的にも、人類によるものだということに。

ここから、2つのタイプの性質が明らかになります。グローバルに相互接続された性質と利己的に切り離された性質です。そして、この2つの交わりは、ゼロです。また、人間のつながりが自然の各部の関係に影響を与えるため、何よりもまず自然の法則に合わせて、自分たちを調整する必要があります。

生態系はその全体が不可欠です。人間の活動、つまり世界に対する人間の態度だけが、人類を悩ませている気候危機を生じさせています。 これは、私たちの手足で何かしたからでも、口に入れた食べ物の種類によるものでもありません。私たちの利己的な性質が抑制されないまま、制御不能となり、国連の誰一人として、対面上でしか地球規模の生態学的バランスを考えないのなら、私たちは地球に別れを告げることになりかねません。

自分たちを自然と調和させる根本的な解決策は、ますます増大する自我の上で、ポジティブな人間関係を強めていくことにあります。私たちの間にある分離。その悪影響が、鉱物、植物、動物という自然の全段階に浸透しています。カバリストが、「人は小さな世界であり、世界とは偉大な人である」と書いているように。

ですから、親愛なるグレタ。地球規模の現象を癒やすには、人間としての相互関係を築き始めることです。社会が正されるようにと、私たちが純粋に泣いて求めるのなら、きっとうまくいくでしょう。その間、私はずっとあなたとともにいます。  

 

ひきこもり

発言:日本にはひきこもりと言われる人たちがいます。自分の殻に閉じこもり、自らを孤立させ、自分で自分を家の中に監禁しています。どこかへ出かけることはありません。家から決して出ずに、インターネットを通してフリーランスで収入を得ている人たちもいます。日本では、そういう人たちが、ますます増えています。

私のコメント:よいことだと思います。その人たちは生きていますし、バーチャルなアイデンティティーを獲得しています。彼らにはバーチャル・アイデンティティーを通して、いろいろな手段での発達の機会が与えられるべきです。それぞれが、自分自身の利己主義(エゴイズム)に応じて、自分にとって何がベストでより快適かを決めていくのです。

彼らは、国費に何も負担をかけていませんし、誰も傷つけていません。人殺しも盗みも、そういったことは何もしていません。すべて、よいことです。夜間にこっそり家を抜け出して、何か悪さをすることもありません。

すべての人がこの「ダイエット」なライフスタイルにしたらいいのではないでしょうか。

より高い人生や目的への到達、それを感じる能力の獲得。自分自身から出て、鉱物、植物、動物、人間の体という、脆弱な集団の上へと行く。そういうアセンションのため、人は自分と言う独房を出て、統合していかなければなりません。ただし、正しい方法での統合です!

質問 :その人たちはそのうち、その状況を打ち破り、成長していけるのですか? 一人ぼっちで座って、表へ出ることなしに、何を獲得するのでしょうか? 彼らはどうなるのですか?

答え:彼らには、人生の意味についての問いがやってきます。彼ら一人ひとりにそれが起きます。

猛烈に忙しく荒れ狂う人々の塊、この「マンハッタン」から離れていく人々が、世界中に広がっていくことを、私は確信しています。最新の科学技術のおかげて、オフィスへ、仕事への通勤はすべてなくなっていくでしょう。人類はコンピュータの助けで内面的な仕事に従事し、より内的、知的な製品を生み出していきます。

そのため、日本人だけでなく、多くの人々が家に閉じこもっていきます。これはエコロジー的にもよく、人々にとってよりクリーンで楽な、心地よい状況です。『トーラー』でさえ、「幸せとは、家を出ることなく、 暮らしを立てている人たちのことだ」と、述べています。

質問:それは何につながっていきますか?

答え:人々は、もともと上層から意図されているとおりに発達し続け、その欲求は大きくなり続けています。人々は感じ始めているのです。「すべては何のためであるのか」と。

自分たちにどんな種類の問いが立ちこめているのか。現時点ではそれに気付くことなく、人類は自分たちの「ゲーム」に心を奪われています。彼らは人生の意味にやってきます。本当です。

質問:人生の意味へ向けて突破していくのですか? 何からですか? 大衆の怒りの声からですか?

答え:内的な必要性が起こり、膨張していくことからです。実際、これは甘い苦しみです。自分が人間であることの探求。それについて教えてくれるものだからです!

質問:つまり、どこか向こうにすごい喜びがあって、私はまだそれを発見していない、ということですか?

答え:そうです。まだ発見していません。しかし、それは遠くからあなたを照らしています。つまり、あなたはすでにそれにつながれているのです。しかし今は、それに向かって動いていかなければならない、ということです。

[251110]

From KabTV’s “News with Dr. Michael Laitman” 7/2/19

心の点を発達させるには

質問:カバリストは通常の五感ではなく、スクリーン(マサッフ)という新たな手段を用いて、世界を探求しているのですか?

答え:そうです。スクリーン(マサッフ)とは、カバラを勉強することで自ら発達させる、反利己的な性質です。

各自は皆、他者への愛と授与の性質の胚を持っています。しかし、それはただの胚であり、人の利己的な心の中に存在する小さな心の点と呼ばれています。

土に埋められ芽を出す種のように、この心の点を発達させるにはどうしたらいいのか。カバラの知恵は、それについて説明しています。

私たち人類は物質的な科学を主観的に探求しています。しかし、カバラの知恵は、利己主義の中に、利他主義の種をどう植えるかについて伝えています。この種が芽を出し成長すると、私たちに新たな利他的な力を与えます。そうして、カバラすなわちスクリーン(追加される感覚器官)の助けによって、私たちの利己主義が邪魔をしない、真の現実の探求が可能になるのです。

[250869]
From KabTV’s “Basics of Kabbalah,” 12/13/18

「地球温暖化を一気に止める方法」(Linkedin)

Linkedin: “How to Stop Global Warming All At Once

あなたは、気候学者になる必要も、気候状況の悪化が悲惨な経済的結果をもたらすことを理解する必要もありません。世界経済フォーラムによれば、「ロシアの永久凍土層の溶解が地球規模の破壊的影響を及ぼす可能性がある」とのこと。

危険なのは、二酸化炭素の放出や非常に急速な地球温暖化だけではありません。何千年もの間、凍っていたガスや物質の流出です。恐竜時代のものまでが、放たれるのです。溶けるはずもない地域での雪の溶解は、人類が太刀打ちできない疾病や、対処方法を知らない現象を勃発させるかもしれません。

カバラの知恵によれば、自然の最上層にいる人間の、その関係のアンバランスさが、鉱物界、植物界、動物界といった自然の下層部分のアンバランスを直に引き起こします。人間の振るまいや思考が、自然のバランスを侵害し、人間の関係性のバランスが崩れるほど、自然界全体のバランスも崩れます。

カバリストのイエフェダ・アシュラグは、その著書『カバラの知恵の前書き』の序論でこう述べています。

「上層も下層も、全諸世界はすべて人の中に含まれている。諸世界の現実のすべては人間のためだけにある」

私たちの間の関係性や思考のネットワーク。そのバランスをとらない限り、地球やその住人である私たちの展望は見込めません。洪水やハリケーン、地震が苦難に加わったのは、変化のための時間がもう残されていないことを知らせるシグナルなのです。

ぐずぐずせずに即刻、自分たちの中にある最強の力、思考の力を育み始めないといけません。人間のよりよいつながりに精神や心を傾けるなら、自然のシステムに深く根付いた、前向きな力を活性化していけます。そして、それが自然のあらゆる層にバランスをもたらすのです。

苦しみに感謝するとは?

質問:自分の痛みや苦悩のためクリエーターに感謝すること。これは正しいアプローチですか?

答え:人が本当にクリエイターへ感謝できるなら、正しいアプローチです。自分を正しく最終目的地へ向かわせるために、クリエーターが苦しみを起こしてくれたと感謝するなら、この苦しみは甘美であるに違いないからです。医者や生物学者の研究によれば、苦しみや喜びの感覚は、基本的に同じ結果をもたらします。それらが脳の中で同じ過程を経るからです。

質問:私には理解できません。どうしたら、苦しみに感謝できるのですか? 結局、これは傷つけられることで喜びを得る被虐的傾向ではないですか?

答え:被虐的傾向との違いは、苦しみの思考および目的と自分が感じていることを分けている点です。それはちょうど、痛みを伴う手術に同意すると同時に、病気から解放してくれる医者に感謝するようなものです。私たちの世界ではこれを、努力やエネルギー、苦しみを通して、すべての清算や代金の支払いがされる必要があると見ています。

しかし、カバリストはなぜ苦しんでいるのか、という最終目的地を見ます。だから、カバリストはもはやそれを苦しみとはみなしません。苦しみが自分の利己的な性質から自由になれるよう助けてくれるのだと、分かっているのです。しかし、そこから離れようとするならば、苦しむことになります。

[176910]c
From the Kabbalah Lesson in Russian 1/3/16

 

この世界を操作する型としての文字

 

質問:アルファベットの文字はどうやって創られたのですか?

答え:アルファベットの文字はアダム・ハリション(最初の人)に由来します。アダムはクリエーター(創造主)に類似できた(Domeh)最初の人です。

アダムはまず上層の世界と、私たちの世界にあるその結果を発見しました。スピリチュアル世界に存在するものはすべて根であり、私たちの世界に存在するいかなるものも、スピリチュアル世界から降りてきている結果であるということです。

この2つの世界はうりふたつなのですが、ただ上層世界は力の世界であり、私たちがいる所は物質の世界である点が異なります。力であっても地球上のもの(電気、磁気、プラズマ、原子など)は、物質世界の一部とみなされています。

ここから、アダム・ハリションは私たちの世界の根、つまり上層の世界を発見しました。アダムは私たちの世界を操っている力が、いかにしてその根から降りてくるか、そこにある特定の規則に気づきました。アダムは上層の力の働きの意図とその動かし方を理解したのです。このことから、アダムはこの法則を公式化し、文字の構造を描写しました。

すべての存在は単一の黒点から生じています。その単一の黒点とは欲求です。上層から下層へ、この点から拡張するもの、つまりホフマ(Hochma)の光、生命の光(図の縦の線)があり、それは上層世界から私たちの世界へ伸びてきています。同時に、横の力であるハサディム(Hassadim:慈悲の力)も伸びています。

世界はこの3つの要素、つまり一つの点、縦と横の2つの線から成り立ち、それにより操作されています。事実、すべてがプラスとマイナスのような、2つの反する力の統合を通して操作されているのです。アダムはスピリチュアル世界にこれらの力を感じ、それらを調査し研究し始めました。

上層の世界はケテル(Keter、ホフマ(Hochmaビナ (Bina)、ゼア・アンピンZeir Anpin マルフット(Malchut)という部分から構成されているため、アダムは上層の世界が私たちの世界へ及ぼす影響について調査し始めたのです。アダムはスピリチュアル世界が2つの部分に分かれていることを発見しました。その上部はガルガルタ・ヴェ・エイナイム(Galgalta ve Eynaim:授与の特質)と呼ばれており、そこで決定がくだされます。下部はアハップ(AHP:受け取りの特質)と呼ばれ、ここから各操作がなされています。

この研究に基づいて、アダムは文字の構造を描写しました。最初の9文字はビナ(Bina)の最後の部分を基礎としています。次の9文字はゼア・アンピン(Zeir Anpin)、最後の4文字はマルフットに基礎をおいています。合計で22の文字と、22の操作モデルがあります。これ以外にも、さらに5文字「ם(メムソフィート)ן(ヌンソフィート)ץ(ツァディソフィート)ף(ぺーソフィート)ך(カフソフィート) (MNTzPCh)があり、総計で27文字となります。

上層の光は鋳型のようなこれらの各文字を通って、文字の形で降りてきます。

光は単一・単純で不定形にして均質、その中には何も特別なものはない文字の上に宿っています。

しかし、光が文字の鋳型を通り抜けるとき、特定の方法で私たちの世界に作用します。なぜなら各文字の横(ハサディム)と縦(ホフマ)の線の相互作用がとても独特だからです。極めて特徴的なのは、ダレット(“Dalet – ד” )という文字です。そこには特別な尾と点があり、その点では2つの線が互いにつながり、そこが文字を回転させる軸になっています。一般的に、文字は内的な特質をいくつも持っています。

文字はそれぞれ分離したクリ(Kli:器)であり、そこではハサディムとホフマの2つの力が組み合わさっていて、それらのベクトルは常に変化しています。

各文字は一つひとつが特定の印であり、上層の力はそれらの印を通して作動しています。上層の力は鋳型を通り抜け、特定の方法で私たちへ影響するためにその道筋をはっきりとさせます。言葉は文字が集められたものであり、コンピューターのコマンドに似ています。

質問:操作には3つの線があると聞いていますが、なぜ図には2つの線しかないのですか? 3つ目の線は文字にどのように示されますか?

答え:それは、3つめは創造物から、つまり下から上向きの線になっているからです。図は上から下へ向かうクリエーター(創造主)からの操作を示しています。

文字で人間そのものを表現できるものはありませんが、唯一、私たちが自分の欲求に文字を付けることを許可した分だけは、そこに人間の表現があります。

質問:なぜトーラーは一言で書かれていると言われるのですか?

答え:なぜなら、トーラーは言葉に分けられないからです。トーラーは絶え間なくつながった文章として書かれています。それを分ける方法がないのです。トーラーとは創造の初めから続くものであり、「はじめに神は創造された」から始まり「イスラエル」という言葉で終わる一つの簡潔な指示なのです。「[196736]

絶対的なしあわせ

質問:完璧で絶対的なしあわせとして表現される、カバラでいう最高位の状態とはどのようなものですか?

答え:絶対的なしあわせは、利己的なシステム(クリパ:殻、トゥマー :不純物、ガスット:俗悪)の左の線が完成し、授与や愛、心遣いといった性質を持つ右の線の満たしが起こった時、左と右の線をその真ん中の線に完全統合することによって作り出されます。

2つのシステムが真ん中の中間線で同時に存在し、互いに互いのすべてを受け取りきるとき、このシステムは完全なるしあわせと言われます。

しかし、この状態は永久に続きません。なぜなら、そのシステムの中で歪みや分解、減衰といったものが絶えずさらけ出されるからです。つまり、しあわせな状態を含むあらゆるスピリチュアルな状態はダイナミクス(動力学)であるということです。

[222628]
From the Kabbalah Lesson in Russian 12/17/17