コロナウィルスから得られるものとは(KabNet)

KabNet で公開された私の新しい記事“Benefits of the Coronavirus”より

人々を死に至らしめ、世界を混乱に陥れていているウィルス。ここから何が得られるのか?

コロナウィルスは、人間が自然に直面して、自分たちの弱さや小ささを受け入れるのを助けます。

ウィルスであれ、自然災害であれ、その他無数の打撃であれ、そこから得ているものは、私たちが行っていることに対する自然からの戒めです。私たちが私たちのやり方で何をしようとも、自然にとって大差はない、ということです。

「人間のエゴによる損害への気づきは、私たちのこれからの発展における、重要な一つの局面なのです」

コロナウィルスから得られる主なもの、それは人類の相互依存へのグローバルな目覚め

私たちは徐々に、同じ惑星に住む一つの大きな家族のように、自分たちが単一の人類であるという結論に導かれています。互いが互いを仕切るために据えた、国境や壁といったすべてのもの。グローバル化がしかと張られた現状では、最終的にそれが用をなさなくなります。それを認識するよう、自然は私たちを促しているのです。

私たちが相互に依存しつながっていること。また、私たちが自然に統合された不可避な一部分であること。それを、自然は私たちに打撃を与えることで示しています。

そのためコロナウィルスは、自然が私たちに知らしめようとする、さらなる教訓とみなすことができます。互いの間にどれだけ違いを見ていても、私たちが作った評価やレッテルなど気にも留めない、すべてを包む込む自然があるということです。

「我々は既に、全世界が一つの集合体であり単一の社会である、と考えられる段階まで来ている」

カバリスト、イェフダ・アシュラグ(バール・ハスラム)著、『世界の平和』より

コロナウィルスによって得られるものは、全人類によるワンネス(単一性)への気づきです。コロナウィルスは、私たちのエゴによるインフラ(社会基盤)を弱体化させます。それによって私たちは、世界規模での相互依存が高まっている状況下でどう動けばいいのか、その答えを出す必要性を知るのです。繰り返しになりますが、自然は私たちが世界中に張り巡らしたあらゆる種類の仕切りに、どうやって風穴を開けるかを示しています。

私たちの間に引いた仕切り線はどこから出ているのか?

その仕切り線は、他者を犠牲にして得を望む人間のエゴから出ています。

人間のエゴは、全現実の知覚を小さな破片に粉砕しました。コロナウィルスは、私たちのエゴの本性を窮地に追い込んでいます。そして、いかにその破片が、利他を燃料とする、究極の自然の力に反して作用しているかを見せているのです。一方で、自然それ自体は、私たちそれぞれの間の、また全体性の中の自然との、相互依存や相互のつながりを意識するよう、徐々に私たちを促します。

私たちの間の完全なつながりや自然との相互依存の実現に向けて、自分たちの利己的な性質が邪魔をしていることに気づき始めなければなりません。いかにエゴが私たちを互いに孤立させ、全体としての自然から分離させているかを見始める必要があります。そうすることで、エゴは新たなウィルスにしろ、個人的もしくは社会的、世界的規模の問題にしろ、この先に来る無数の打撃に対し、私たちに備えさせるのです。

人間のエゴによる損害への気づきは、私たちのこれからの発展における、重要な一つの局面です。

苦しみか、もしくは豊かなつながりへの教育・感化か、そのどちらかによって、私たちは人間のエゴの邪悪さを明かす必要があります。

その明かしは、私たちが自然のポジティブな力を惹き付けることを目指すなら、喜ばしいものになり得ます。それは、鉱物や植物、動物、スピーキングレベルという、自然の全要素を完全につなげます。そして、ポジティブとネガティブな力の間、その啓示の中間で、起きていることを正確に見て、自然からの影響に応じて明確に行動し、人類はなすべきことができるようになります。

どうやったら、ポジティブなつながりの力を私たちの人生の中に呼び起こせるのか?

かなり簡単に言えば、私たちのつながりが自然のポジティブなつながりの力を呼び起こします。そうして、自然の中のポジティブな力を惹き付けることで、その反対に位置するネガティブなエゴの力を明かします。その双方の力を目覚めさすことで、より高くさらなる至高の力、完全さとバランスが感じられる新たなレベルのつながりが生じます。

それは歌に、「Ose shalom be Meromav, Hu yaase shalom aleinu(築けよ、「彼」(クリエーター)の天に平和を、「彼」は私たちに平和をもたらす)と詠まれている通りです。つまり、平和とは、自然とその逆の力との中間で、私たちの関係を一つにまとめることにあります。

私たちは、互いにどうやってつながればいいかを学び、自然のポジティブおよびネガティブな力の手綱を取らねばならない時期に直面しています。

その手綱をさばき始めると、世界の主要な出来事も現実のなかのあらゆる細部も、そのすべてがどうやって一つの絵へリンクしていくのかが、わかるようになるでしょう。

カバラの知恵は、そういった力の発見をガイドします。カバラが提供しているのは、調和のとれたつながりを知るためのメソッドであり、自然のポジティブな力を惹き付け、その対にあるネガティブな利己の力を明かしていきます。そして、それら2つの間で、バランスのとれたロープの上を歩む方法を学んでいくのです。

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