木から降りてくるだけでは不十分 ー あなたは自分自身の上に登らなければならない

質問:今日の人々は、今や世界の物事はますます悪くなっていくだけであろうと、理解しています。しかしカバラの教えは、そのような一般大衆から、今もずっと離れたところにあります。私達はこの距離をどうカバーすることができますか? そして何故、そのような距離があるのですか?

答え:それは(カバラを学ぶ)私達と人類に努力する機会を提供するために、そこにあります。この分離が私達と外部社会とに、お互いに相互作業をすることを可能にします。この距離はある目的のために創造されました。あなたは自分の知識、認識、理解をここに投入しなければなりません。

それはまるで、自然の発達過程が続くことを阻止しているかの様に見えます。かつてサルが木々から降りると、それは時の経過とともに原始人となりました。これに続いて奴隷の時代、中世、そして資本主義時代が来ました。そして今日この発達は崩壊に終わってしまい、人々は(次には)よい統一が必要であると認識するに至りました。それでは、なぜこの発達は自動的に続かないのでしょうか? 

なぜなら、もし自動的に続くとすれば、人間という存在は決して現れることはなかったでしょう。それはエゴイズムによって突き動かされ、木々から降りてきた霊長類と同じままだったでしょう。私達は自分達が完全に自己愛のコントロール下にあることに気づいていません。もし私が、私達すべてが存在しているこのシステムを見せられたなら、私は自分自身の管理下でしていることは何もないことを見るでしょう。この状況においては、クリーチャー(創造物・生命)は現れません。誰かをとって、独立性を遮断するフィルターに掛けてみましょう。すると彼には上層の力以外に何も残りません。その上層の力は初めからそこにあったものです。

「どのように人間をつくるのか?」これが問題です。人間は、暗闇と、僅かな知識と、僅かな力を与えることによってのみ、つくることが可能です。この僅かな力はその人に、自分の生来の性質に打ち勝つ道を見つける機会を与えます。そして多くの知識や理解なしでも、その暗闇の外へ彼を連れ出す、(彼の生来の性質とは)反対の力を築く機会を与えます。それから、彼はクリエイターの必要な部分になりたいと思うようになり、自分自身を喜んでその環境に従属させます。その環境もまた、彼がそうすることを義務付けるようになります。そして彼は、この相互的な仕事を通して、超自然的な形態、つまり自分の生来の性質を超えた形態、を獲得することができるようになります。この形態のことを「人間(アダム)」と呼びます。それは、彼が一匹のサルだった時代からずっと彼の中に残されていたレシモット(情報遺伝子)を使わずに創造した形態です。

From the 4th part of the Daily Kabbalah Lesson 9/19/12, “Introduction to the Book, Panim Meirot uMasbirot

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