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光に同調する器具を造る

創造物が充足した状態に到達する前には、充足されたいという願望を獲得するプロセスが前もって必要です。この充足に対する期待をつくりだす平凡な例には、動物の求愛行為や私達が特別な食事のために“食欲をとっておく”ことなどがあります。充足されたいという願望をつくる準備段階は、充足そのものよりも常に重要です。なぜならそれが、そのうち経験するようになる喜びの種類と度合いを定めるからです。

スピリチュアリティーのなかでは、すべてが願望によって決まります。なぜなら、光(喜び)は永続的で限りがなく、完全に穏やかであるからです。それは常に私達の周りにある全空間を満たしています。私達に欠けているのは、それを受け取りたいという願望と、それを知覚させる道具です。

しかし、光を受け取りたいという願望は、食欲をそそる“スパイス”—“胡椒”、“塩”、“マスタード”、そしてその他の”調味料”—を加えることによって徐々に私達の中で造られています。それは“いちゃつく”ような遊びに似ています。クリエーターは繰り返し私達に喜びを味わせてはそれを取り上げて遊んでいます。この“遊び”は私達の将来の充足に対する正しい姿勢を造り洗練させます。

トーラーは“スパイス”(Torah Tavlin)と呼ばれます。なぜなら、それは私達に願望を啓示し、その育て方を教え、そしてそのあとに、その正しい満たし方を教えます。具体的に言うと、それは私達を待つ将来の正しい喜びと充足へと導くのです。現在私達はトーラーの助けを借りて正しい願望を造り上げようと努力しています—たとえ光が私達を取り巻いていても、トーラーなしで光を知覚できるようにはなれません。

私達には光を標的として明らかにさせる願望はまだありません。それは送信された信号を受信するために一定の周波数(波長)に同調しなくてはならないラジオに似ています。ラジオはその外の波を引きつけるために、外の波長に十分つり合う一定の波長を造らなくてはならないのです。

私達は学習によって小さな“スピリチュアル・フレーバーの味”を受け取り、私達を持ち上げる光を引き寄せます。そしてそのあとにそれは私達を落とします。それは時には気持ちよく、時にはあまり気持ちよいものではありません。しかし、このようにして私達は光のための器、光を知覚させる道具(感覚器官)を造ります。言い換えると、私達の外側にある光に類似する“波”を造るということです—唯一そのあとになってのみ、私達はそれを達成できるようになります。

その“器具”が用意されたらすぐにそれは光を受け取り始めます。これには何の秘密もありません。それが私達にとって不可思議に思えるのは、私達にはそれが見えず、私達の願望はまだそのための用意ができていないからです。私達の問題はこれだけです。私達の外側で隠されているものは何もありません—隠されていること(コンシールメント)は私達の内面にあるのです。