経済危機とは実際は上層の光の欠如です

人が自身のエゴに奴隷化されていると感じるとき、この感覚のことを“追放(exile)”と呼びます。追放とは人生のなかでプレッシャーを感じる時のことです。それはこの世の人生から上層の人生に行く時に起こる陣痛によく似ているものです。

今日、私達が人類における様々な問題を直視するに従い、私達はこの偏在する追放の感覚が、近い将来のうちに全世界に広がり、すべての人の中で現れるようになると理解しておくべきです。これは徐々に起こります。その理由は、各自が自身の個人的な成長段階と心理段階にいるというなか、大多数の人々に起きるためです。人々が自分の欲しいものすべてを手にしていたとしても、喜びを貰いたいという利己的な願望は各自のなかで膨張し、すべての人が人生において悲惨な憂鬱、暗闇、そして不満を経験するようになります。その間、私達が直面する不幸は徐々に質的なものになっていきます。

しかしがら、それらの不幸は失業と食料不足というものではなく、その全く逆で、それらは私達の心理的な部分で生じます。人は自身に新しい活力を与える手段を失い、常に不満を抱えるようになり、絶望感に襲われます。

現在の諸問題はすべて物質的なレベルで起きているように映っているかもしれませんが、実際のところ、これらはスピリチュアルな問題であることが後に明らかになります。結局のところ、創造の目的とは全ての人をクリエーター(授与と愛における特質または力)と類似するレベルまで発達させることなどです。

もし個人の中で“心の中の点”―スピリチュアリティに対する欲求(授け与えることに対する欲求です。他の“スピリチュアリティ”の定義と混同しないでください)―が目覚めていないのなら、その人は全ての現象を自分の肉体の存在を通じることでしか理解できません:食べ物、家族、社会の状態など。よってそのような人は現在の諸問題がスピリチュアルなものだとは認識できません。

たとえ個人に欠けている喜びがスピリチュアルなものであったとしても、それが自分に欠けているものだとその人が理解することは不可能です。唯一、肉体的な人生において何か悪いことが起きたときに、その人はスピリチュアリティの欠如が自分の気分がよくないことの原因だと理解しはじめます。このようにしてエゴイズムは私達の中で4段階(無生物、植物、動物、人間)にそって徐々に膨張し、動物の段階がスピリチュアルな段階を出現させるのです。

これは、なぜ世界全体が経済危機状況にあるのかということの理由です。なぜ危機が特に経済的なものなのでしょうか。これら全てのことと経済に何の関係があるというのでしょうか。実際のことを述べると、私達の全員が理解できる言葉はまさに経済のことしかないからです。しかし実際には、それは「ひかり」の欠如です。

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