不正なビジネスは羊の丸焼きに少し似ている – あなたは全部を食べきることはできない、しかし他者に与えることもできないのです

受取った質問:今日の世界はグローバル化しました。私達は皆その”小さな村”のなかに拘束されています。ある人は何かを買いたい、そしてもう一人は何かを売りたいと仮定してみて下さい。グローバル化した世界のなかで、どのようにこの取引は行われるべきですか。通常、人々は交渉します – 売り手は最も高い値段で売りたいと思い、買い手は最も低い値段で買いたいと思い、最終的にこの中間で成立するように。

私のコメント:実際にはそれは真実ではありません。人がお店に行って欲しいものを見たとき、買いたいとは思いません – 人はそれを取りたいのです。来て欲しいものを何でも取る子供と同じです。これが私達の性質というものです。

ピラミッド型の構図をつくった金融業界の所有者は何をしましたか。私が自分のお金を銀行に投資する、そして銀行はそれに利息をつけて返金する。これが契約です。しかし銀行は私のお金をすべて取ろうと試み、契約を破りました。これが基本的に皆に起きたことです。

私達は、私達の”受取る意志” – 私達のエゴイズム – が完全に私達をコントロールしている状態にまで達しました。そしてそれは私達に公正なビジネスをすることを許しません。すべての人は盗むことも殺すことも、”成功”するためなら何もいとわないのです。この無分別な行為の原因は、私達のエゴイスティックな性質にあります。エゴイズムは人形師のように私達を操っているのです。

私達の金融システムとピラミッド型の構図を作らしたのはまさにこのエゴイズムです。そして人々は他の銀行も破綻するかもしれないと知っておきながら、未だに金を銀行に投資しています。しかしそれは銀行員の知ったことではありません – 彼らの一人一人が、既に持っているお金も使いきれないくせに、もう500億ドル稼ぎたいと思っているのです。

厚切りの羊の肉がローストされているのを想像して下さい。あなたはお肉を全部食べたいと、それをむさぼるように見ています。しかしどうなるのでしょうか。ハーフパウンド、または多くても1パウンドも食べたら、それ以上はもう食べることはできなくなります。そしてその食べ残りを見て考えます。「捨てることはできない!」だからといって他の人に与えるために自分自身を強制することもできません。したがって人がその500億ドルを何かの事業に投資したとしても、そしてその投資が無駄になると分かっていたとしてもなお、人は自分の資本金をもっと増やそうと試み続けるのです。たんに自分を止めることができないのです。

永続的に膨張する私達のエゴイズムが私達にしてきたことがこれです! 古代の寓話に次のようなものがあります。エゴイズムが原因で死につつある男に死の天使が剣を持って訪れます。そしてその剣の先端には一滴の毒がついています。しかしこの一滴の毒はその男につかの間の喜びを与えます。人は喜びがないと生きていけません。したがって、その男は口を開き、そのしづくを飲み込みます – そして死んでしまうのです。私達は生まれた瞬間からこのようにして死んでいくのです。しかし、まさにこの現在露呈しつつあるエゴイズムが、そのエゴの支配と、その支配から脱出する必要性を示す能力を私達に与えてくれます。これが私達の”エジプトからの脱出”になるのです。(訳注:カバラでは、古代エジプトはエゴイズムを意味します。)

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